PureDataで作られた無料のモジュラーシーケンサーは可能性がハンパない【context sequencer】
ナカジ(@cp_nakajun)です。
本記事を書いている現在、「ハンパない」が流行ってるのであまりタイトルに使いたくなかったんですが
PureDataだけで出来ているこの「context sequencer」というモジュラーシーケンサーの存在を表現するには「ハンパない」しか思いつかなかったので使いました。
以前、PureDataだけで作られた「Automatonism」というモジュラーシンセを紹介しました。
これも拡張性やら表現力やらすごい可能性があって感動しました。
今回紹介する「context sequencer」は僕の印象レベルですが「モノ」としては以前紹介したMaxMSPで作られた「ppooll」に近いように感じます。
どちらにしても
これだけのレベルのものをPureDataで組めたら「なんでもできるな!」という高い目標ができました。
Context Sequencer
a modular sequencer for PD
コンテキストは、あなたが望むものは何でもできる。
単一のContextオブジェクトは非常に汎用性の高いツールです。 それは、ステップシーケンサー、データベース、論理ゲート、組み込み可能なタイムライン、生成言語インタープリタ、およびその他多くのものとして機能することができます。 したがって、コンテキストネットワークは、これらの事柄のいずれかを任意の時点で組み込むことができ、2つのネットワークが同一である必要はない。
Context Sequencer公式:contextsequencer.wordpress.com
以下の抜粋のように楽曲制作の可能性はなんでもできます。
- ジェネラル・ミュージック :コンテキストは、決定論的、確率的、および式的に音楽イベントを定義できます。 組成物は、任意の方法で、いつでも生成要素を組み込むことができる。
- リニア&ノンリニア音楽 :ほとんどの伝統的なシーケンサーは、リニアなパラダイム(つまり、タイムラインとステップシーケンサー)にあなたを固定しますが、ほとんどの非伝統的なシーケンサーはあなたをロックアウトします。 コンテキストはここでは両方向とアプローチを取ります。 個々のコンテキストオブジェクトは、それ自身の線形環境であり、単一の音符と同じくらい短くてもよいし、音楽全体であってもよい。
- インタラクティブなパフォーマンス :コンテクストは即興演奏とインスタレーション作品に最適なツールです。 コンテキストネットワークの設計では、コンポジションのどの要素を自動化し、どの要素をユーザーに予約するかを決定します。 ContextはNovation Launchpadと統合されており、ライブ状況での迅速かつ強力な制御が可能です。 ネットワークは高度に分散されているため、複数のユーザーが同じネットワークで同時にプレイすることができます。
上記の抜粋とは別に僕の感じた特徴を書くと
- PureData上で使うのでその範囲でいくらでも拡張できる
- Context Sequencerは音楽情報だけでなくメッセージもシーケンスできる
型にハマった「音楽」ではなく、ちょっと変わった音楽表現をやりたい人にはもってこいのツールです。
そもそもContext Sequencerを使うこと自体が表現になりそうな感じです。
まぁ、簡単に言うと「使いこなすハードルは高め」です。
セットアップは簡単でしたが、そこから先は僕も全然理解してません。
(1〜2時間じゃなんともなりません)
Context Sequencerのセットアップ
セットアップ方法を書いておきます。
- PureData Vanilla 0.48.1(64bit版) 以上をインストール
- GitHubからダウンロード:https://github.com/LGoodacre/context-sequencer
- ダウンロードしたフォルダーを任意の場所に置く
- その場所をPureDataに登録する
という流れです。
4つめの「PureDataに登録する」はPureDataを起動してメニューバーから[PD–> Preferences –> Path]に登録します。
Context Sequencerの使い方
先にダウンロードしたフォルダーの中に
- マニュアル「context_manual.pdf」(英語)
- 「helpfiles」フォルダーにサンプルファイル
があります。
Context Sequencerの動画
Context Sequencerはこんなことができますよ!!ってことです。
Context Sequencerを使うにはPureDataの知識も必要なので