TidalCyclesで手軽にSuperColliderの強力シンセサイザーが使えるようになる拡張プラグイン「sc3-plugins」をインストールする。

投稿日:2017-12-09



ナカジ(@cp_nakajun)です。

TidalCyclesは「リズムパターンの生成に特化している」と下記の紹介記事で書きました。

▶︎ 話題のライブコーディング環境「TidalCycles」とはどんなものか?

というのも、TidalCyclesはサイクル(いわゆるループ)が基本となってますし
ファーストステップはSuperDirtのオーディオファイル(サンプル)を鳴らすことだからです。

▶︎tidalcyclesで遊ぶために必要な「超基礎」

とは言えリズムだけっていうのは物足りない、やっぱりメロディーや和音も鳴らしたい!!
SuperColliderとの連携も強化された現行のTidalCyclesならシンセ音も鳴らしたい!!と思いますよね。

と思っていたらTidalCycles公式のCreating Patternsのsynthsの項にありました。

SuperColliderに拡張プラグイン「sc3-plugins」をインストールすることでTidalCyclesから強力なSuperColliderのシンセを使うことができるようになります。

You can trigger custom SuperCollider synths from TidalCycles in much the same way as you trigger samples

あなたはほとんど同じようにTidalCyclesからカスタムSuperColliderのシンセをトリガーすることができます

これを使わないのはもったいない!

というわけで「sc3-plugins」をインストール方法です。

「sc3-plugins」のインストール方法

  1. sc3-pluginsをダウンロード
  2. sc3-pluginsのインストール
  3. sc3-pluginsの利用方法

sc3-pluginsをダウンロード



https://github.com/supercollider/sc3-plugins/releases

上記のページからZIPファイルをダウンロード。
(僕は安定板を利用しました)

sc3-pluginsのインストール

先にダウンロードしたZIPファイルを解凍し、そのファイルを適切なフォルダーに置くだけです。

そのファイルを置く場所の調べ方ですが
SuperColliderを起動して、以下を実行してください。

Platform.systemExtensionDir

コンソールに出てきたフォルダーにコピーします。

僕はMac環境なのですが
「/Library/Application Support/SuperCollider/Extensions」
に置きました。

ファイルを置いたら一度、SuperColliderを再起動してください。

sc3-pluginsの利用方法

TidalCyclesで音を出せる状態にします。(ATOMとかSuperDirt.startとか)

で以下を実行して音が出れば、インストールは完了です。

d1 $ midinote "60 62*2" # s "supersaw"

sc3-pluginsのシンセの種類

上記の”supersaw”だけでなく、sc3-pluginsにはたくさんのシンセがあります。

一例をあげると

  • examples of modulating with the cursor or sound input: pmsin, in, inr
  • physical modeling synths: supermandolin, supergong, superpiano, superhex
  • a basic synth drumkit: superkick, superhat, supersnare, superclap, super808
  • four analogue-style synths: supersquare, supersaw, superpwm, supercomparator
  • two digital-style synths: superchip, supernoise

もっと詳細を知りたい場合は「SuperDirt」フォルダー
[~/Library/Application Support/SuperCollider/downloaded-quarks/SuperDirt]
の中の、[library/default-synths-extra.scd]もしくは[synths/default-synths.scd]、[synths/tutorial-synths.scd]を見てみてください。

SuperDirtフォルダの見つけ方はSuperColliderで

Quarks.folder

を実行すると右下のpostwindowに表示されます。

色々なノートの指定方法

・MIDIノートナンバーで指定

d1 $ midinote "60 62*2" # s "supersaw"

・音名で指定

d1 $ n "c5 d5*2" # s "supersaw"

半音(フラット、シャープ)は音名の前に「F」や「S」を記入します。(ex,sd5)

・和音

d1 $ n "<[a5,cs5,e5,g5]*3 [d5,fs5,g5,c5]>" # s "supersquare" # gain "0.7"

・アルペジオ

d2 $ every 4 ( rev ) $ n "<[g5 df5 e5 a5] [gf5 d5 c5 g5]*3>" # s "supersaw"

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ウェブツール

機能はシンプルなものですが、p5.jsやTone.jsで描画したり音が出たりするので遊んでみてください。
・【Midi Number Tools】:MIDIナンバーから音名と周波数を判定します
・【Delay Time Calculator】:テンポに応じた音符の長さを判定します