【ノマド】は究極のプロスキル!憧れだけじゃ...読書:ノマドと社畜 ~ポスト3.11の働き方を真剣に考える
ナカジ(@cp_nakajun)です。
この本、とても良かったです。
読書後のハイライト(付箋)がハンパじゃない量になりました。
読書メモも2回に別けたいと思います。
1回目は
「ノマド」の正体と潜む危険。です
◆ノマドは究極のプロスキル!
ノマドの正体は「会社に縛られず、好きな時に好きな場所で働く」こと
だと、単純に思われるかも知れませんが
正体は「究極の自営業」です。
だから「会社に縛られず、好きな時に好きな場所で働く」が可能になります
「付加価値の高い」技能がない人がノマドになっても、結局は使い捨ての下請けや個人事業主として雇われるだけで、実態は派遣社員と変わりありません。給料も安く、保証もありません。ただ、労働の激烈な自由化を進めているだけです
「付加価値の高い」技能がある=フリーランス(自営業)
ノマド的な働き方は企業側からすると、とても都合のいいものです。必要な時に、必要なスキルを持った人を、個人事業者として雇える、いわば「雇用の調整弁」になります
常に最新のスキルを持った人を雇うことができて、気に入らなければ契約を解除すればよいのです
「あなたは前の会社ではどれぐらい儲けて、この会社ではどれぐらい貢献できるか」「今こういう問題があるが、どうやって解決するか」「何々システムのどこが落ちたら、どう直すか」など
会社にとって「雇用を調整でき」かつ「クオリティーの高いアウトプット」があるから高い対価を支払うのです。
そして、このリスクを許容できるから「高い対価」を得られるし「会社に縛られず、好きな時に好きな場所で働く」が可能になります
憧れだけでは無理です。「ノマド」になりたければ自分を磨く必要があります
◆憧れだけだと
ノマドブームは、ある意味で「デジタルな香りのする貧困ビジネス」になりつつあります
と、著者は警鐘を鳴らします。
自社が販売する「ノマド用のデジタル機器」や、高価なノマドマニュアルを買わせたり、一回数万円もするノマドセミナーに勧誘したりするのが目的なのです。本当にノマドワーカーになってしまった人には、自社が運営する共同賃貸住宅シェアハウスへの入居や、共同事務所のコワーキングスペースを利用するよう勧めます
経験があまりない人には、「経験を積むためのインターンシップだから」と、無償労働を斡旋することもあるかもしれません。最近は「評価が人やモノの価値を決める」という評価経済の考え方が流行っていますが、このような考え方を悪用して「今は評価経済社会だから、君にはお金を払わないよ。その代わり評価しますから」と、無償労働を強いる場合もあるかもしれません。さらに、低賃金労働の斡旋もあり得ます
要するにノマドブームは、世間知らずの学生さんや若者の中で、就職できない人や、就職することを不安に思っている人たちに、さまざまなモノやサービスを売る「自己啓発商法」の一種なのでしょう
ノマドになれるような能力のある人は、すでに自分で何かを始めているからです。能力のある会社員であれば、そんな詐欺まがいのセミナーに行く代わりに、専門技能や知識の習得にお金を使うはずです
繰り返しますが
憧れだけでは無理です。「ノマド」になりたければ自分を磨く必要があります
ということを僕自身とても痛感する本でした。
2回目に続きます。