アマゾンの電子書籍端末「キンドル」って「iPad」と何が違う??
巷で話題のアマゾンの電子書籍端末「キンドル」
興味があるのですが
「キンドルって何?iPadとどう違うの?」
って聞かれるとシンプルに答えられないので
簡単に比較してみようと思う
先ず、大枠で捉えると以下の表のようになる
※CPUなど細かいスペックは多々アップデートするのでここでは考えない
キンドル | iPad | |
OS | Android | iOS |
大きさ | 7インチ | 9.7インチ |
解像度 | 1024×600 | 2048×1536 |
重さ | 423g (現行機) |
652g (現行wi-fi) |
容量 | 8G | 16G~ |
価格帯 | 約¥15,000 | ¥42,800~ |
スゴくアバウトに言うと
キンドルは「小さくて、軽くて、安い」アンドロイド端末
いやいや、それはその通りだが
「どう違うの?」
の答えにならない。
では、キンドルって何?それは
ユーザーにアマゾンのある生活を提供し続ける為のデバイス
これが、アマゾンの考える「キンドル」の目的です。
以下のサイトに判りやすく掲載されてますが、
Kindle Fireの衝撃はその戦略のすさまじいまでの正しさの結果である:[mi]みたいもん!
「現代の消費者向けエレクトロニクス市場においては単なるデバイスを作っても成功することはできない。今重要なのはソフトウェアだ。デバイス自身で動作するソフトウェア、クラウド側で動作するソフトウェアの双方が …
ポイントを挙げると
キンドルの価格(¥15,000)は原価的にもむしろ赤字
にも関わらず
「アマゾンのコンテンツにどれだけ快適にアクセスさせるか」
がポイントになってます。
電子書籍、新聞、雑誌、文書、ゲーム、オーディオブック(これらは他のKindleでも利用可)に加え、映画、テレビ番組、アプリケーションが使えます。
これまでの「読書のためのデバイス」から「Amazonクラウドのためのデバイス」として一歩踏み出したわけですが、Amazonの姿勢が変わったわけではありません。
彼らは、最初から「Amazon依存症」の人々を増やすことに力を尽くしており、その結果がAmazonクラウドなわけなのです。 最初は「書籍」だけでしたが、読書をする人が、他のモノも買うことを見いだし、それらの人々が買いたいものを、買いやすくしてやることに集中して来たAmazonの偉いところなのです。
さらにキンドルの画期的なところは
ユーザーに「快適」を提供する為の「ブラウジング」環境の提供
です。これ、非常に判りにくいんですが
通常、インターネットでブラウジングする際
- WEBサイト → 様々なサーバー経由 → 端末
なのですが、そこには「通信回線速度」や「端末スペック」など
表示速度に対するハードルがあります。
キンドルはこれを
- WEBサイト → 様々なサーバー経由 → アマゾンのデータ・センター → キンドル
とすることで
操作がアマゾンのデータ・センターを経由し、操作情報を蓄積し、最適化してから提供する。
とにかく快適にする為に必要なことは先にアマゾンのシステムがやっておいてくれる
ということ
一般のブラウザーでは、ホームページに埋め込まれたアドレスや広告、写真や簡単なプログラムなどを表示するため、あちこちのサーバーと通信処理を繰り返す。多彩な表現を求める最近のホームページでは、そのやり取りが数百回にも達する。モバイル機器では、端末の処理能力が遅く、通信環境も貧弱なため、デスクトップ・パソコンやラップトップのように高速表示ができない。
Amazon fireに高いディバイス力を期待することはできない。そこで複雑な処理をクラウド・データ・センターのブラウザーで処理し、ディバイス側の負担を減らすのがAmazon SILKの特徴だ。煩雑なサーバーとのやり取りを一手に引き受け、写真やビデオなどをAmazon fireに合わせて縮小することで、通信量を減らし高速表示を実現する。
これを「Amazon SILK」というキンドル標準ブラウザで実現している
iPadにはない考え方だろう
ではその違いは何か?2つを比べた場合の「強み」を示すと
【キンドル】
- コンテンツ購入のしやすさ
- ブラウジングの快適性
【iPad】
- スペックが必要なゲームコンテンツ
- 音楽アプリなどに見る拡張性や利便性
「WEBやコンテンツの閲覧」についてはキンドルに軍配
「汎用性・スペック」が必要な用途にはiPadに軍配があがる
いろんなインターフェースやツールに変化・カスタムできる「iPad」は
引き続きクリエーター系のニーズがあるが
逆に「閲覧」オンリーのニーズには「キンドル」がかなり期待できる。
最後にAmazonのジェフ・ベゾス・インタビュー
「現代の消費者向けエレクトロニクス市場においては単なるデバイスを作っても成功することはできない。今重要なのはソフトウェアだ。デバイス自身で動作す るソフトウェア、クラウド側で動作するソフトウェアの双方が重要だ。それらがシームレスに作動するサービスでなければならない。たとえばKindleを箱 から取り出して最初にスイッチを入れると即座にユーザーの名前が表示されるのもその一環だ。タブレットを作っている会社の多くは単なるタブレットを作って いる。サービスが作れていない」
ライフスタイルに合わせることが最も重要だけど
面白い端末が出て来た!!